焙煎機研修@大和鉄工所~その前に~
今後淡路島での開業においても一番に活躍するだろう、
焙煎機‘マイスター’の製造元、岡山は大和鉄工所に行って来た。
昨年の中米コーヒー産地研修からちょうど1年、
今年1月は‘マイスター’の設計者、岡崎さんによる直接指導。
3日間に及んだ焙煎機研修について簡単に綴って行きたい。
と、その前に。
『なぜにわざわざ岡山まで焙煎機研修に行ったのか。』
その点について触れておくことにする。
現在修行中のバッハ門下生は相当数いて。
基本的には皆、もう何年も通い、焙煎機を触って、珈琲豆を煎っている。
近い内に店舗を構え、焙煎機を設置し、生豆を仕入れ、自家焙煎珈琲店として開業するわけだ。
北海道から沖縄まで日本全国、津々浦々。皆真剣です。
ご縁が実って門下入りして、焙煎機の扱い方を習いながら、店舗の絵を固めていく。
カウンターはどこ、テーブルはこんなの、ここにはあれを。こだわりの一品を。
焙煎機はここら辺に置こうかな?うん、大丈夫、きっとうまくいく。
…それが大間違い。
焙煎機は置けばいいってものではない。
ただ煙突を付ければ良いってものではない。
焙煎機は簡単に言えば、‘豆に適切な熱量を加え、豆の芯からムラなく煎る機械’である。
十分な‘火力’と十分な‘排気力’を駆使し、‘時間’をかけて生豆に‘適切な熱量’を与えていく。
それぞれの生豆に合わせた‘適切な熱量’をバランス良く加えていく行程を、‘適切な焙煎’と呼ぶ。
(その先に煎り止めがあり、味つくりの領域が広がる。)
こう書くと簡単そうだけど。
生豆は産地によって、硬い豆もあれば柔らかい豆もある。粒の大小がある。
豆1kg煎るということは、豆5000粒以上を同時に煎っていくということだ。
それを‘ムリ・ムラ・ムダ’なく煎ることは容易なことではない。
適切な焙煎が容易に出来やすい、世界最高級の焙煎機‘マイスター’を扱いながら、
それでもなぜに全国にあるバッハ門下のお店に、味わいの違いが生まれてしまうのか?
謎だった。自分の好みの問題ってわけでもなく、腕前の違いだけでもないはずだ。
『焙煎機って何なんだろう?』
『適切な焙煎に必要なことって何なんだろう?』
『マイスターの性能を最大限引き出すために何をすれば良いのか?』
今回岡山に行って、より具体的に、焙煎の奥深さが身に沁みた。
重要なポイント、焙煎機の構造、設置に必要なこと、煙突の意味、排気の重要さ、等々。
設計者岡崎さんの強く鋭く的確な指導と、焙煎機が造られている静かな風景。
やっぱりね、事件は現場で起きているわけだよ。
「簡単に話に触れてくれるだけで十分ですよ。」
って岡崎さんは言われたけど、すいません。
やっぱりね、そう簡単にはまとめられないみたいです。
どうぞ宜しく!!
(つづく)
※設計者・岡崎俊彦さんのblogはこちら→http://meister.kura2.com/
※コーヒー焙煎機meisterの詳細はこちら→http://www.daiwa-teko.co.jp/coffee/
※大和鉄工所HPはこちら→http://www.daiwa-teko.co.jp/index.html